【書評】あっという間に人は死ぬから──時間を食べ尽くすモンスターの正体と倒し方

導入文
「気づいたら、また1年が終わっていた…」
誰しも一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。
コンサルタント・作家・YouTuberとして活躍する佐藤麻衣さんの著書
『あっという間に人は死ぬから 時間を食べ尽くすモンスターの正体と倒し方』 は、
そんな「時間を無駄にしてしまう人間の習性」に鋭く切り込み、
より良い人生を送るための具体的なヒントを与えてくれる一冊です。
この記事を読めば得られるメリット
- 時間を浪費してしまう根本原因がわかる
- 「大事なこと」を先延ばしにしない考え方を学べる
- 自分の価値観に基づいた目標設定方法を知れる
- 今日からすぐに実践できる「時間の使い方改革」ができる
本文
◆ 時間を浪費する原因は「死・孤独・責任」を避ける心
本書の核心は、人が重要なことを先延ばしにする原因は
「死・孤独・責任」の3つを直視しないからだという点です。
- 死を意識しない人は、時間が無限にあると錯覚し「いつかやればいい」と行動を先送りする。
- 孤独を恐れる人は、周囲に合わせすぎて自分の本心を押し殺してしまう。
- 責任から逃げる人は、大きな挑戦を避け、安全で無難な選択ばかりをしてしまう。
結果として、大切なことに挑まず、どうでもいいことに時間を奪われてしまうのです。
◆ 解決策は「当たり前の現実」を受け入れること
著者は、この3つを“避ける”のではなく、
「当たり前の現実」として受け入れることが大切だと説きます。
- 「人は必ず死ぬ」
- 「人は本質的に孤独である」
- 「大人になれば全ては自己責任である」
このシンプルな事実を心に刻むことで、
私たちは「今やるべきこと」を真剣に考えられるようになります。
特に重要な決断を下すときにこの意識を持つと、
「先延ばし」から抜け出しやすくなるのです。
◆ 自分の価値観を知る2つの方法
ただ「時間を大事に使おう」と思っても、
そもそも「何に時間を使うべきか」が分からなければ意味がありません。
そこで著者は、自分の価値観を見つける方法として次の2つを提案します。
- 過去の困難な体験を振り返る
→ 苦しみや挫折を通じて「自分が本当に大事だと思ったこと」が見える。 - 子供の頃に夢中になったことを思い出す
→ 無我夢中で楽しんだ体験の中に、自分の本質的な価値観が隠れている。
この2つをヒントに「自分が大切にしたい方向性」を見つけ、
そこから具体的な目標を立てていくことが重要だと解説されています。
◆ 目標から「やること」と「やらないこと」を決める
価値観に沿った目標を見つけたら、次に必要なのは行動の整理です。
- やること:目標を達成するために欠かせない習慣(例:毎日副業に2時間使う、健康のために運動する)。
- やらないこと:逆に目標を遠ざける習慣(例:無駄な飲み会、夜更かし、ダラダラSNS)。
紙に書き出し、実行と見直しを繰り返すことで、
「どうでもいいことに時間を奪われる」状態を防げるようになります。
◆ 違和感が出たら見直す
時間が経つと、人の価値観や目標は変化します。
そのため「行動に違和感を覚えたとき」には、
改めて自分の価値観を見直すことが推奨されています。
著者は「最低でも週に1回は振り返る」ことをすすめています。
これにより、常に自分に合った行動を選び直すことができます。
結論
私たちは「時間が無限にある」と錯覚しがちです。
しかし実際には、命は有限であり、孤独も責任も避けられません。
この現実を受け入れ、自分の価値観に沿った行動を選ぶことで、
初めて「後悔のない人生」を歩むことができるのです。
佐藤麻衣さんの本は、ただの自己啓発書ではなく、
「今日から行動を変えるための具体的な道しるべ」を与えてくれる一冊。
あなたもぜひ、自分の時間を「どうでもいいこと」ではなく、
「本当に大切なこと」に投資してみませんか?
👉 次はこの記事を読んで、あなたの 「やることリスト」と「やらないことリスト」 を紙に書き出してみましょう。