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パソコン

なぜ今?秋葉原でBlu-rayドライブが消えた3つの理由

ojya

秋葉原のPCパーツ売り場で、Blu-rayドライブやDVDマルチドライブの棚がぽっかり空いている──。
一見、時代の流れに逆行するようなこの現象。クラウド全盛の今、なぜ“円盤”が再び注目されているのでしょうか。

実はそこには、OSの移行、PCの設計、そして日本独特の文化が交差する、複雑な理由があります。
この記事では、Blu-rayドライブが姿を消した「3つの背景」と、「いま買うなら知っておきたいポイント」を分かりやすく整理します。


結論

Blu-rayドライブが消えた理由はこの3つに集約されます。

  1. Windows 10のサポート終了で、データ移行とバックアップ需要が急増
  2. 5インチベイを省くPCケース設計が主流化し、物理的に“内蔵できない”状況に
  3. 日本特有の“物理メディア文化”が根強く残っている

この3つの流れが重なり、内蔵型を中心に在庫が追いつかない状態に。
外付けタイプまで波及し、USB Type-C対応モデルや多機能ドック型が売れ続けています。

この記事を読むメリット

  • 秋葉原で在庫が消えた「本当の理由」を3分で把握できる
  • 今買うべきモデルと避けるべき落とし穴が分かる
  • 外付け・中古・レンタル・バックアップ設計まで具体策を立てられる

Windows 10終了で“円盤バックアップ”が再評価された

2025年10月14日、Windows 10のサポートが終了します。
セキュリティ更新が止まるため、データ移行や環境バックアップが急務となりました。

ここで再び脚光を浴びたのがBlu-ray。
25GB〜50GBの容量が、写真・動画・業務データをまとめて保存するのにちょうど良く、
「移行前後のデータを分けて保管できる安心感」が支持されています。

さらに、Blu-rayは“オフラインで完結”するのが最大の強みです。
ランサムウェア被害が増える中、書き換えができないメディアは感染リスクを遮断できます。
NASやクラウドだけでは守れない「切り離せる安心」が、今あらためて求められているのです。

結果として、「速く・確実に焼ける」内蔵型ドライブが一気に売れ、秋葉原の店頭から姿を消しました。

PCケースから“5インチベイ”が消えた

もうひとつの理由は、パソコンの“構造的な変化”です。
最近の自作PCは見た目と冷却性能を最優先に設計されており、
フロントをメッシュ化してエアフローを重視、内部には大型GPUや水冷ラジエータを搭載するスタイルが主流です。

その代償として、かつて当たり前だった5インチベイ(光学ドライブ用スペース)が次々と削られています。
結果、「内蔵したくても入らない」ケースがほとんどになりました。

SATA直結の安定性を求める人は多いものの、もはや選択肢がない。
この構造的な制約が、外付け型への移行を後押ししています。


日本に根付く“円盤文化”の底力

日本ではいまだにBlu-rayやCDの販売が強い国です。
アニメや映画の限定版、特典ディスク付きパッケージは「手に取れる満足感」があり、
ファンにとっては所有そのものが価値になります。

また、教育現場や企業でも“実務”のニーズが残っています。
教材の配布やオフライン保管、法令対応のための長期保存など、
「配りやすく、残しやすく、改ざんされにくい」物理メディアは根強く使われています。

デジタル世代の中にも“フィジカル回帰”の動きが見られ、
文化と実務の両輪が、いまも静かに円盤を支えているのです。


店頭で起きている3つの現象

  • 内蔵Blu-rayが即完売
     書き込み速度と安定性を重視するユーザーが殺到。入荷してもすぐ売り切れ。
  • 外付けType-Cモデルが人気
     ベイのないPCに合わせ、USB Type-C対応やドック一体型が主流に。
  • 価格高騰と中古需要の拡大
     内蔵型は定価の2〜3倍に高騰。中古・レンタル・共同利用サービスが増加。

購入前にチェックしておきたい5項目

  1. 用途を決める:バックアップ・移行・視聴など目的に合った規格を選ぶ
  2. 接続方式を選ぶ:内蔵(SATA) or 外付け(USB 3.x/Type-C)
  3. Windows 11対応を確認:古い機種は非対応のことも
  4. 再生・書き込みソフトを確認:BD再生は別売ソフトが必要な場合あり
  5. 在庫と価格を受け入れる:入手困難なら外付け・中古・レンタルで代用

手に入らないときの代替策

短期なら外付けBDドライブで対応。
Type-C対応モデルなら、ノートPCでもすぐ使える。

中期的には中古市場や企業放出品をチェック。
事務機入れ替え時期には掘り出し物が見つかることも。

一時利用ならレンタルがコスパ最強。
大量書き込みや一時的な読込だけなら十分。

長期的にはバックアップ設計の見直しを。
「3-2-1ルール」(3世代・2メディア・1オフサイト)で、
HDD+クラウド+BDの多層構成を整えるのが理想です。


クラウド時代でも、円盤はまだ必要

光学ドライブの役割は確かに小さくなりました。
それでも「所有の価値」「実務の合理性」「設計の現実」という3つの要因がある限り、円盤は消えません。

秋葉原の棚が空になったのは、単なる在庫切れではなく、
文化と技術、そして移行期が重なった“時代の縮図”です。


まとめ

便利さが正義の時代でも、「確実さ」には独自の価値があります。
秋葉原で起きたBlu-rayドライブ争奪戦は、単なる一時的なブームではありません。

それは、データと記憶を“自分の手で守る”という人々の本能。
もし内蔵ドライブが手に入らなくても、外付けでいい。
大切なのは、移行を止めず、バックアップを怠らないことです。

その一枚の円盤が、あなたの思い出や仕事を未来へつなぎます。

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