今すぐ更新!危険な脆弱性6件
2026年2月のMicrosoft定例セキュリティ更新(パッチデー)で、合計59件の脆弱性修正が公開されました。
今回のポイントは「修正数が多い」ではありません。すでに攻撃に悪用されている脆弱性が6件含まれる点が最大の危険です。
セキュリティ更新は「時間があるときに入れる作業」ではありません。攻撃者は更新公開と同時に、未更新端末を探して侵入を試みます。
仕事のPCでも、家庭のPCでも、被害は同じです。データの破壊、乗っ取り、ランサムウェア感染まで一気に進みます。
本記事では、初心者でも判断できるように「何が危険か」「何をすればよいか」を最短で理解できる形に整理します。
読んだ直後に更新を完了させるための手順もまとめます。
結論
結論は明確です。
悪用が確認された脆弱性6件が含まれるため、WindowsとOfficeを最優先で更新するべきです。
更新を後回しにすると、リンクを開く・添付ファイルを見る・リモート接続を使う、日常の操作が侵入の入口になります。
Windows 11はWindows Updateで更新を完了させます。Windows 10は環境によって更新の受け取り条件が変わるため、ESU加入状況や移行計画の見直しが必要です。
「更新して不具合が出たら困る」と不安に感じる人は多いです。
しかし本当に危険なのは未更新の状態です。
未更新のまま侵害されると
データ暗号化、アカウント乗っ取り、バックアップ削除など、復旧が難しい壊れ方になります。
更新の不具合は修正やロールバックが可能ですが、侵害の被害は元に戻らない場合があります。
この記事を読むメリット
この記事を読むと、次のことができます。
・今回のパッチデーで何が危険かを短時間で把握できる
・悪用確認6件が「自分のPC」にどう関係するか理解できる
・Windows 11/10、Officeの更新手順を迷わず実行できる
・RDS(リモートデスクトップ)利用環境の優先順位を決められる
・更新後に確認すべきチェック項目が分かる
理由
1:悪用確認の脆弱性は「待ってくれない」
「脆弱性がある」だけなら、理論上の話で終わる場合があります。
しかし悪用が確認された脆弱性は状況が別です。攻撃者がすでに手口を確立し、実際に被害が出ています。
更新公開後は、未更新端末が狙われます。
攻撃者は「今月の脆弱性を修正していないPC」をスキャンし、侵入できる入口を自動で探します。
そのため、更新の遅れは被害確率を上げます。
「週末に更新する」は危険です。「今日更新する」が安全です。
2:リンク・ショートカット・添付ファイルが攻撃の入口になる
今回の特徴は、ユーザー操作が絡む攻撃が多い点です。
悪意のあるリンク、悪意のあるショートカット、悪意のある添付ファイルが入口になります。
フィッシングは今も強い攻撃手法です。
「請求書」「配送」「見積」「緊急」「アカウント停止」など、日常の文面で誘導します。
そして一度でも開くと、次の段階へ進みます。
マルウェア実行、情報窃取、遠隔操作、ランサムウェア展開が連鎖します。
3:権限昇格が絡むと被害が“全取り”になる
侵入に成功しても、最初は低い権限の場合があります。
ここで危険なのが権限昇格です。権限昇格が成立すると、攻撃者はPCを管理者より強く支配できます。
セキュリティソフト停止、ログ削除、バックドア常駐が可能になります。
企業では横展開(別PCやサーバーへの移動)が進み、被害範囲が広がります。
家庭でも同じです。ブラウザ保存パスワード、クラウド、写真、確定申告データが狙われます。
「個人だから狙われない」は成立しません。
4:リモートデスクトップは“侵入経路”として優先度が高い
RDS(Remote Desktop Services)やリモートデスクトップは便利です。
一方で、外部から到達できる構成になっていると侵入経路になります。
リモートワークが増えた今、RDSは攻撃者が最初に狙う入口の一つです。
認証回避、設定不備、脆弱性悪用が重なると、短時間で侵害されます。
RDS利用環境では「更新の最優先順位」を上げるべきです。
サーバー側だけではなく、クライアント側の更新も必要です。
5:Windows 10は更新の受け取り条件が変わりやすい
Windows 10はサポートの段階が進み、環境によって更新提供が限定されます。
ESU(延長セキュリティ更新)契約の有無で配信条件が変わる場面が増えます。
更新を受け取れない端末は、危険な脆弱性に対して無防備になります。
企業ではコンプライアンス、取引条件、保険要件にも直結します。
今すぐ必要なのは「更新を受け取れる状態か」を確認する作業です。
確認できない場合は、Windows 11移行かESU加入の検討が現実的です。
具体例
例1:リンクを開くだけで危険になるケース
攻撃者は、SNS、メール、チャットにリンクを混ぜます。
リンク先は正規サイト風のページです。クリックした瞬間に、脆弱性を突いてコード実行を狙います。
ショートカット(.lnk)や誘導ファイルを組み合わせることもあります。
「資料はこちら」「見積はこちら」の一文で開かせます。
対策はシンプルです。
Windowsの更新を適用し、SmartScreenや保護機能を無効化しないことが重要です。
例2:Word添付ファイルが入口になるケース
Wordは業務でも家庭でも利用が多いアプリです。
攻撃者は「請求書」「履歴書」「申込書」の名目でWordファイルを送ります。
ユーザーが開くと、バックグラウンドで不正動作が走る設計が悪用されます。
マクロ禁止でも安心できません。脆弱性は別の入口から実行される場合があります。
対策は、Office更新とメールの習慣改善です。
不意の添付ファイルは開かない、まず送信元確認を徹底するべきです。
例3:権限昇格が成立すると一気に乗っ取られる
初期侵入の時点では、攻撃者は一般ユーザー権限のことがあります。
しかし権限昇格の脆弱性が残っていると、最上位権限へ上がります。
ここから先は被害の質が変わります。
ログ消去、常駐、復旧妨害、バックアップ削除まで実行されます。
対策は「侵入を防ぐ」と同時に「侵入後に拡大させない」です。
OS更新、EDR/XDR導入、管理者権限の最小化が効きます。
例4:RDSが狙われると企業の継続性が危険になる
RDSが侵害されると、企業ネットワーク内部へ入られます。
ファイルサーバー、AD、基幹システムへ連鎖し、最後はランサムウェアが来ます。
「一台のPC感染」では終わりません。
業務停止、顧客対応停止、復旧費用、信用失墜が連鎖します。
対策は3点です。
更新の即時適用、外部公開の見直し、MFAとアクセス制御の強化が必須です。
例5:更新の適用対象が広い
今回の更新はWindowsだけではありません。
Office、SharePoint、開発環境、.NET、クラウド基盤の修正も含まれます。
特に注意が必要なのは「使っている自覚がない製品」です。
たとえば.NETやランタイムは、別アプリの裏側で動きます。
対策は「Windows Updateだけ」にならない運用です。
Microsoft 365の更新、ストアアプリ更新、管理ツール更新まで含めます。
最優先の防御策は「更新を今日終わらせる」こと
最強のセキュリティ対策は、特別なソフト導入ではありません。
更新を適用し、未修正状態を放置しないことが最優先です。
しかも今回のように悪用確認が含まれると、更新の価値は跳ね上がります。
迷う時間が長いほど、攻撃者に有利になります。
更新が怖い人へ、現実的な進め方を提示します。
「更新して再起動して確認する」までをワンセットにします。
今すぐできる更新チェックリスト
Windows 11の更新手順
- 設定 → Windows Update
- 「更新プログラムのチェック」
- すべてインストール
- 再起動
- もう一度チェックして残りがないか確認
更新後に動作確認をします。
ブラウザ、メール、VPN、業務アプリを起動し、異常がないか見ます。
Windows 10の注意点
Windows 10は環境で更新の条件が変わります。
ESU対象か、更新が降っているかを確認します。
更新が来ない場合は「放置」ではなく「方針決定」が必要です。
Windows 11移行、ESU加入、サポート継続OSへの移行のいずれかを選びます。
Office(Microsoft 365/Office)の更新手順
- WordまたはExcelを開く
- ファイル → アカウント
- 更新オプション → 今すぐ更新
業務で添付ファイルを扱う人ほど優先度が上がります。
Wordの修正は「開いただけで危険」を減らします。
RDS利用者が追加でやるべきこと
・RDSを外部公開している構成を棚卸しする
・MFAを有効にする
・接続元制限(VPN、IP制限、条件付きアクセス)を入れる
・ログ監視を強化する
・管理者権限を最小化する
RDSは便利な反面、狙われます。
入口の強化が被害を止めます。
最後に
今回のパッチデーは「数が多い」ではなく「悪用確認が含まれる」が本質です。
攻撃は静かに進みます。気づいたときには遅い形で進みます。
今日やるべき行動は1つです。
WindowsとOfficeを更新し、再起動し、更新残りがない状態まで持っていくことが必要です。
未更新の時間を短くするほど安全になります。
更新を終えた瞬間に、攻撃者が狙う価値が下がります。
更新を完了させて、安心してPCを使える状態に戻してください。


